ヒカルの碁 第七十五局 「なつかしい笑顔」

あらすじ

君の打つ碁が君の全て

念願の対局の昼休み、アキラは碁会所で2度打ったヒカルが佐為である、一番ヒカルのことをよく知っている自分だからわかる。と言いヒカルの中に佐為の存在を看破します。しかし、アキラは自分がおかしなことを言っていると思い直し、発言を撤回します。

ヒカルは、アキラが佐為を見つけたことに感激しますが、アキラは「君の打つ碁が君の全てだ。それは変わらない。」と言い静かに納得します。ヒカルはその言葉に対し、「それが正解だよ。佐為は俺の碁の中にいるのだから」と一人思い、「お前にはいつか話すかもしれない」とアキラに含みを持たせたコメントを残します。

夢にて

帰宅したヒカルは、どうやら検討が盛り上がり疲れたこともありすぐに就寝します。その夜、ヒカルは不思議な夢を見ます。自分が夢を見ていることを自覚したヒカルは、何か良いことが起きてくれたら良いのに、と思った矢先、佐為の姿を見つけます。

夢の中でヒカルは今日アキラと対局したことや、これからアキラと例の碁会所で定期的に打つことになったことなどを嬉しそうに語ります。

託された扇子

ヒカルは、佐為が消えてからあった色々なことを語り、そして何も言わずに消えてしまったことについて、責めますが、消えた時に笑っていてたらいいな、言います。

そして、ヒカルはアキラがヒカルの中に佐為がいると言ってきたことも報告します。すると、時間が来たのか佐為は光の方を見つめます。そして、終始口を開くことなく、ヒカルに扇子を渡して夢の中に消えていきます。

その後の二人

その後、ヒカルはアキラと塔矢名人の碁会所で対局の検討をします。プロの棋士とはいえ所詮は中学生、幼稚な喧嘩もたくさんしているようです。しかし、アキラはヒカルのことを買っているようで、ヒカルのことをバカにすると喧嘩の後でも大人相手に怒ったりするようです。

ヒカルは不戦敗の影響もあり、初段として低段者のひしめく予選リーグを勝ち抜かなきゃいけません。不戦敗を重ねていたヒカルは、最強の初段として認識されるようになります。その日のヒカルは、売店で扇子を買い気持ちを新たに午後の対局に臨むようです。

みどころ

ついに最終回。アキラがヒカルと佐為の不思議な関係を後一歩のところまで看破します。ヒカルの中にもう一人いる、碁会所で二回打った存在が佐為であると見破るシーンは驚きます。

しかし、一方でヒカルが打つ碁がヒカルの全てであるとも言い、二つの両立してしまう正解を同時に見つけているところがポイントでしょう。

そして、夢の中での佐為との再開は涙腺崩壊間違いなしです。声はなく、姿だけでの再開となりますがヒカルが嬉しそうに近況報告する様子は本当に感動的です。

細かいところですが、佐為の唇の色が変わっているところも見逃せません。

その後、アキラとヒカルの喧嘩のシーンは本当に面白いです。二年四ヶ月を経て様々な人生経験をつみ、ここまで一端のプロとして描かれて来たのに、二人合わさるとただのガキになってしまうのが個人的にはツボです。

そして、最後のエンドロールは初期のオープニング。最終回の最後にオープニングが流れるというアレで綺麗に締めてくれます。

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