ヒカルの碁 第七十二局 「走り出した二人」

あらすじ

復帰初戦の勝利

ヒカルの復帰初戦、相手の村上は苦戦しヒカルの優位で対局は進み、ヒカルの中押し勝ちで決着が着きます。復帰したこともあり、ヒカルは囲碁関係者の中でも話題の人になりつつあるようです。

そんな最中、プロ試験の予選が始まります。本命は門脇や伊角とされており、関係者も伊角の顔つきの変化に気づき嬉しそうです。関係者たちは、才能の開花は早い方が良いとされているが成長のペースは人それぞれだし、人生大回りも悪くないと語ります。

復帰二回戦

ヒカルは復帰後二回戦目も勝利します。そんな様子を見て天野は、新しい波としてのヒカルの力は本物なのかと思い始めます。アキラも上位の棋士に勝利をおさめ、順当に力を伸ばしているようです。

その一方、緒方は碁聖戦の大五局で勝利を納め十段に続き二冠を達成します。対局場には桑原がやってきて、緒方とベテラン勢の粘りや維持、そしてプライドが渦巻くやりとりが行われます。

塔矢名人の新たな挑戦

そんな中で、塔矢行洋が中国の北京チームに入ったというニュースが囲碁業界を駆け巡ります。塔矢名人にとっては世界の強豪と合間見える魅力的なことなのだろうと天野は分析します。中国棋院でもそのことは話題になりますが、ヤンハイはコンピュータで「神の一手」を生み出すのだと意気込みます。

天野のいる出版部は、塔矢名人の一件でてんやわんやしますが、囲碁業界が大きく動きつつある、と分析します。

みどころ

復帰したヒカルは順調に勝ち進む様子や、アキラあ上位の棋士相手に次々と勝利していく様子が描かれる回です。アキラが勝利を重ねることで、タイトルホルダークラスの人たちも危機感を持ち始めます。

緒方と桑原のやりとりは、非常に緊張感があって面白いですね。若い力の台頭が刺激となり、緒方も力をつけてきていることがよくわかります。

今回は、久々に塔矢名人の名前が出てきます。どうやら日本にはもうやり残したことがないのか、中国のリーグのチームと契約したとのことで、囲碁業界は中国も交えて大騒ぎとなります。

一方で、人工知能による囲碁の台頭もチラッと描かれます。作者の先を見据える力というか、本当にチラッとしか描かれませんが、現在のAI囲碁の業界を知ってから見るとゾクゾクしますね。

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