ヒカルの碁 第六十八局 「不戦敗」

あらすじ

周囲の心配

佐為の凄さに気づき自分のそれまでの行動に絶望したヒカルは、もう囲碁を打たないと心に決め、手合いは休み不戦敗を重ねます。母親も担任の先生も心配します。母親も、急にヒカルの様子や性格が変わって戸惑っている様子がわかります。

三谷の激怒

学校ではアカリがヒカルが手合いで不戦敗を重ねていることについて尋ねると、プロを辞めるかもしれないとヒカルは言います。それを聞いた三谷は昔のヒカルはもっと熱いやつだったのに今のヒカルは何だと怒ります。三谷の言葉を聞いたヒカルは囲碁部での事を思い出します。

そんなヒカルの不戦敗の様子に椿や河合当然怒り、囲碁新聞を読むたびにくしゃくしゃにしてしまいます。同期の和谷や越智も「打たなきゃ才能なんて何の意味もない」とプロとして厳しく批判します。

葉瀬中囲碁部

翌日、囲碁部の金子がヒカルに三谷の練習相手になるよう頼みに来ますが、やはり交渉は決裂します。結局囲碁部は囲碁部で頑張るという結論に達し、アカリや金子、三谷は最後の大会という事で意気込みます。

大会にて

そして大会の日、ヒカルは何となく会場に足を運びます。見るだけだと自分に言い聞かせて会場を覗くと、そこにはかつての自分と同じように真剣に対局する様子が広がっています。 

アカリや三谷が対局する様子を見たヒカルは、会場に昔の自分の姿の幻影を見つけ、自分の囲碁の原点となる懐かしい感情を抱きます。その瞬間、海王中の先生と目があったヒカルは急いでその場から逃げ出します。

帰り道、ヒカルは自分は囲碁を打ちたいと思うけど、打ちたいと思ったら佐為は二度と戻って来ない気がするという葛藤を抱きます。

みどころ

棋院の資料室で本因坊秀策の棋譜を見たヒカルが、佐為の凄さを認識するとともに、今までの自分が佐為の力に気づく事なく囲碁を打ち続けていた事を後悔している様子が描かれます。

ヒカルと縁のある面々によるヒカルの続く不戦敗に対するリアクションが悲しくも暖かく感じます。そんな人たちの心配をよそに頑なに囲碁と距離を取ろうとするヒカルにもどかしさを感じます。

懐かしの面々も登場し、中でも三谷の変わりようには驚きますし、大きなみどころの一つでしょう。大会の話や光景を通して掻き乱されるヒカルの気持ちも大きなポイントでしょう。

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