ヒカルの碁 第五十二局 「ヒカルVSアキラ」

あらすじ

越智と和谷の新初段シリーズも終わり三月、ヒカルはいよいよプロとしての活動が始まろうとします。森下師匠の勉強会では、ヒカルがプロが昇段をかけて戦う大手合を知らないということが発覚し周囲は驚きます。アキラ門下を感心する弟子たちとは裏腹に、森下九段は塔矢門下への対抗意識が強いようです。

プロになったヒカルは囲碁でお金を稼いでいくことになるため、中学生ながら講座や確定申告など様々な手続きが必要になり、母親は不安と困惑でいっぱいな様子です。

似合わないスーツを着た式典でヒカルは倉田に会います。プロ試験合格者だけでなく表彰される様々な棋士たちが式典には集まります。和谷曰く、優秀な棋士たちの表彰がメインで、プロ試験合格者の表彰はおまけであるとのことです。

そんな話をしている中、アキラがやって来ます。目を合わせ緊張が走る二人、声をかけようとするヒカルですがアキラはそれを無視し通り過ぎます。そんな仕打ちを受けたヒカルは追いつくだけじゃなくて追い越してやると闘争心を高めます。しかし、ヒカルを無視したアキラにはどうやらワケがあるようです。

新入団者の説明会で和谷と越智とヒカルは資料をもらい、そこには大手合の組み合わせ表が入っております。ヒカルのデビュー戦の相手はなんとアキラ二段!ヒカルと佐為は先程のアキラのヒカルに対する姿勢や視線を思い出し、アキラがヒカルとの対局を知っており宣戦布告して来たのだと理解します。

対局日の4月4日、ヒカルは和谷の兄弟子に当たる冴木からプロの対局に関して色々と教えてもらいながら、時間を潰します。対局の時間が近づき、席に座るヒカルはいよいよアキラと対局するのだという思いが高まり、緊張もあってか手が震え始めます。そして、中学校の時の対局でのアキラの様子を思い出し、恐るべき相手に立ち向かうことの過酷さをヒカルは感じ、佐為はそれに対する羨ましさを感じます。

緊張した面持ちで対局の時間を待つヒカルですが、対局が開始してもアキラは現れません。スタッフに呼ばれ狼狽えるヒカルに聞かされたのは、塔矢名人が倒れアキラが対局の来れなくなったということでした。

みどころ

いよいよプロとしての活動が始まるヒカルですが、式典や経済面など色々と大変な様子が描かれ、棋士の世界の特殊なところがしっかりと描かれています。プロの「段数」やそれを決める「太手合」など、一般の人には馴染みのない世界に関しても解説されます。

この物語ではすっかりおなじみの、何も知らないヒカルを通して見ている側が知見を深められるのが面白いところです。対局場での冴木とヒカルのやりとりも必見です。

ライバルであるアキラとの再開もアツいポイントです。感動の再開と思いきや、アキラの痛烈な宣戦布告担っており、なかなか憎い演出ですね。

そんな再開の後のデビュー戦、ヒカルは緊張しつつもこれまでの思い、出会った頃や中学の大会でのアキラの様子を思い出し、佐為も自分と囲碁との関係を考え、緊張感が限界まで高まったところで、思わぬ展開になりそうです。いつ見ても演出や筋書きが素晴らしいですね。

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