NANA 第23話 「誰にも渡したくない」

  • 2019-07-15
  • 2019-07-17
  • NANA
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あらすじ

子供なノブとませたシンの語るそれぞれの愛

トラネスの打ち上げから出てきたノブとシンは夜風にあたりながら語り合います。男として奈々をタクミから取り返せとシンは言いますが、ノブはすでに諦めムードです。あくまでも奈々は悪くない純粋なのだというノブに対して、シンはどこか悟り気味でノブは女に対して幻想を抱きすぎてるとコメントします。

シンは、人は誰もが寂しがりで奈々だってきっと彼氏と別れて寂しかったのに、ノブがボヤボヤしているうちにタクミに取られてしまったと分析します。最初は出来心だったかもしれないけど、奈々はのめり込み最終的に傷つく事になる、それでノブは平気なのか?と問います。

愛情と独占欲

タクシーの中、シンは「ハチは何も求めずにただ優しくしてくれる所に愛を感じる」と言います。しかしノブは「惚れちまったら相手の全部を欲しくなるのが人の性だ」といい、シンの言うような何も求めず的なのが本当の愛だと思いつつも、タクミだけは許せないと語ります。

一方のタクミと奈々はかなり良い感じのムードで、タクミは自分は仕事が第一でなかなか女の人と上手くいかないのだと語り、「奈々、誰にも渡したくない。ずっと俺のものでいて」と囁きます。

ナナの苦悩と嘆き

その頃ナナが向かった近所のファミレスにヤスが大急ぎで入ってきて、呼び出した訳をききます。どうやらナナは財布を持たずに家を出てきたらしく困っているとのこと。しかし、ヤスに問い詰められたこともあり遂に家にタクミがきて奈々と一緒に寝ていると語ります。

いつの間にタクミと奈々は関係を持ったのか?とヤスは聞きますが、ナナは知らないと突っぱねます。「ハチ公が誰と付き合おうと自由だ、惚れちまったものはしょうがない」「友達だから応援してあげたい」と言いつつも、「なぜよりによってタクミなのだ」と悩みます。行動や言動の矛盾をヤスに指摘され、何が気に入らないのだと問われるとナナは俯き、「なんで私の大事なものはみんなトラネスに取られちゃうのかな」と語ります。

人はみんなそれぞれ一人

ナナは「どんなに一緒にいても、みんなそれぞれに生きてて、誰かを自分のものにするなんて絶対無理なのはわかっているけど、時々どうしようもなくそのことを寂しく思う」と考え、自分が奈々を飼い犬のように思っていたのだろうかと罪悪感に苛まれます。

ナナのケータイにレンから待ってると連絡が入り、二人はタクシーで移動します。移動の最中、ヤスはナナの言葉で昔のレンを思い出したと語ります。上京する前のレンは「人は結局みんな一人で、どんなに寄り添ってもひとつにはなれなくて、誰かを自分のものにするなんて絶対無理だ」と言い、ナナが自分のものだったら良いのにと口走っていたことを思い出します。

ヤスの回想でレンの上京直前が描かれ、レンがナナが自分のものになったら革ジャンのポケットにでも入れて東京まで連れて行くのに、と語ります。ヤスは入る訳ないと冗談を言い、それより俺について来いってナナに言えよとレンに言います。結局そうはならず「お前はお前の好きに生きればいいさ」とレンが言い放つところで、思い出に浸りながらナナはレンの家で海を眺めます。

それぞれの思いとこれから

その頃707号室の奈々は、タクミが奈々お手製のご馳走をほとんど食べ、仕事があるからと早々に出発してしまったことを悲しみつつも、自分は他の女と違ってタクミの仕事に関しても理解しようと思い、ナナに色々と報告したいな思います。インターホンがなりナナかと思い出てみるとノブが来ます。

緊張した面持ちでノブは、「奈々ちゃんに話がある」と言い、何かを言い出そうとしますが、勝てるものが一個も何のに太刀打ちできないとつぶやきながら出直すと言い帰ってしまいます。なんの話かと奈々が聞くと「タクミ」と短く答えてノブはその場を後にします。

一方、ヤスが自宅に戻ると留守電が入っており、ひとつはオフの日に会いたいと言うトラネスのナオキの留守電で、もうひとつはガイアミュージックの川野と言う人物のもので、ぜひ一度話をしたいというスカウトの留守電でヤスは驚きます。

エンディングと合わせて、シンがレイラと密会をしている様子、レンとナナが仲良く買い物している様子が描かれ、そして「あれだけいつも一緒にいたのに、少しもナナのことをわかっていなかった。傷つけてる事にさえ気づかなかった私を許して」という奈々のモノローグで幕を閉じます。

みどころ

名言の多い回です。ノブとシンの語り合いはシンの恋愛観や女性観の大人っぷりに驚きますね。惚れてしまったら相手の全てが欲しくなると言うノブや、人はみんな寂しいんだと言うシンのコメントはなかなか考えさせられます。

タクミと奈々の関係に驚くナナのヤスへの愚痴も非常に面白いですね。ヤスの階層のレンと同じように「人はみんなそれぞれ一人で、心から自分のものにしたくても実際にはそんなとはできないのだ」という嘆きは多くの人の胸を打つのではないでしょうか。実現したら素敵ですが、人という生き物や人生はそう単純ではなく、現にレンは一度ナナを捨ててますからね。

人は皆一人でそれぞれだという流れが、この回のラストに集約されます。タクミと過ごしナナの帰りをまつ奈々、思いを伝えられないノブ、バンドのために密かに事務所と連絡をとるヤス、冗談半分で言ったフルコースで10万円の代金をレイラからもらうシン、レンと買い物するナナが印象的に描かれます。何度見ても素敵なアニメです。

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