あらすじ
新初段シリーズでの対局後のヒカルの部屋で、二人は対局について話し合います。なんとか佐為と塔矢名人がちゃんと対局できるようにしたいとヒカルは言いますが、何かに焦りを感じる佐為はいつになったら打てるのかと問い詰めます。少しギクシャクする二人が描かれます。
佐為は「神は何故ヒカルの元に私を蘇らせたのだろうか?」と自問します。ヒカルの成長を嬉しく思いつつも佐為は自分の碁が打てないことを悔しがります。神の一手を極めるための塔矢名人との対局は自分が自分として打てなければいけないと対局を思い焦がれ、自分の存在する意味といつになれば神の一手を極められるのか?と思いにふけります。
ここから、佐為の平安時代からヒカルと出会い成長して行く流れを回想します。そして、ヒカルが力をつけスヨンと戦い、「俺の名は進藤ヒカル!」と言った時のことを思い出し、その頃から自分が他の人と碁が打てなくなり始めたと気づきます。せっかく強い棋士と打てるようになったのに自分が打てなくなり佐為は残念がります。ヒカルはもう打たせてくれないのだろうか、神の一手に一番近いのは自分なのに、と佐為は神に問いかけます。
翌朝、佐為はヒカルを起こすと早速対局しようと申し出ます。神の一手に近づくために自分が対局できるのはヒカルだけだという結論に達したようです。案の定ヒカルは二度寝するようですが。
みどころ
内容の進展はないものの、今後のヒカルと佐為の関係を見て行く上で少し重要な回です。佐為がどうしてヒカルと出会ったのか?忘れている人も多いのではないでしょうか?
ヒカルが強くなり佐為が対局から遠ざかって行くのは仕方がないようですが、自分がこの世に留まり続ける意味、ヒカルのもとで蘇った意味を神に問いながらも答えを得られない佐為は非常にかわいそうです。
ヒカルと佐為はこの後すれ違いや食い違いが多くなってきますが、それにきいんす佐為の現状と苦悩がよくわかる回です。