ヒカルの碁 第三十九局 「魔の一瞬」

あらすじ

伊角との対局

全勝の伊角と一敗のヒカル、お互いピリピリする中、ヒカルは手に白星のハンコを押し気合いを入れます。今日の対局を皮切りに上位陣の直接対決が始まります。

昼休憩に入り越智が盤面を見にくると、白のヒカルが少し不利ですがまだまだ序盤のままの盤面です。不思議に思って対局時計を見ると伊角の持ち時間が大幅に消費されているのが分かり驚きます。食事がいまいち喉を通らない伊角に対して、ヒカルは外で体操をしています。

昼休み、越智の発言と伊角の動揺

昼休み、越智は伊角に対して随分慎重に打ってるようだがヒカルを過大評価しているのか?と問います。そしてアキラが自宅指導でヒカルについて執着していたことを伝えます。伊角はヒカルとアキラとのこれまでの関係やヒカルの言動を思い出し、スヨンとの対局を回想して、ヒカルの成長やアキラが追っているのは未来のヒカルなのだと考え、プレッシャーを感じ自信を失いかけます。

伊角は弱気になってはいけないと思い直し午後の対局に挑みます。周りが次々と終局する中、伊角の慎重さもありヒカルたちの対局はまだ終わりません。対局は伊角の方が有利ですが持ち時間を使い切っているようです。しかし、越智は伊角の方が有利だと見て和谷の対局を見に行きます。

魔の一瞬、伊角の焦りと打ち損じ

持ち時間が無い中でも、ヒカルの逆転はもう無いだろうという伊角は焦らず見えてきているゴールに向かって進もうと思いながら打ちますが、脳裏にはプレッシャーとヒカルの真の力、アキラなどの影が見え隠れします。そして、気のゆるみからか石を当てまちがえ、狙いと違うところに打ってしまいます。すぐさま修正するも一度指から石が離れたようにも見えます。

ヒカルは、伊角の指が石から離れたのではないかと思い、佐為に問います。指が離れた後の打ち直しはその場で反則負けなので、ヒカルは非常に動揺しこの回は終わります。

みどころ

ヒカルの碁の中で屈指の大事件となる伊角の打ち直し事件が発生します。伊角の精神面の深いところにある弱さが出たのか、非常に考えさせられる回です。

そんな伊角のミスの背景にあると考えられるのが昼休みの越智の発言です。少々デリカシーにかける人物ですが、今回もなかなか際どい話題を伊角に提供してしまいます。しかし、それに対する伊角の動揺っぷりはやはり伊角の弱さなので仕方がないのかもしれません。

運も実力のうちという言葉がありますが、プロ試験も勝負事なのでもちろん実力以外の要因が絡みます。そうした事柄がしっかりと描かれているのがヒカルの碁のプロ試験編の魅力の一つかもしれません。

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