あらすじ
国際大会とsai
国際アマチュア囲碁大会はsaiの話題で持ちきりです。相手を選ばず、また頻繁に現れるためプロではないという意見もあれば、韓国のトップ棋士が負けたほどの実力でプロとしか考えられないという意見もあります。お手伝いで来ている和谷は「秀策が現代の定石を学んだみたい」だと説明します。
緒方は「ネットに潜む本因坊秀策」と言い興味を示し、そこにアキラも現れます。和谷がsaiは子供なのではないかという仮説を展開すると、アキラと緒方はヒカルの事が頭をよぎります。
アキラとsaiの遭遇
収集がつかないため、会場のパソコンを使ってアキラがネット碁をやることになります。一方その頃、ネカフェでヒカルは「akira」の名前を見つけ、興味本位で対局を申し込みます。ヒカルは大会で佐為と打ちたがってたアキラに対して自分の実力不足な囲碁をしてしまった事への罪悪感も感じており、相手がアキラだったら良いのにと思います。
佐為は機転を聞かせ、相手がアキラか確かめるべく、ヒカルに黒を持たせ一手目「十七の四」からアキラと佐為の二戦目を再現します。ヒカルはアキラかどうか確かめる中で、自分がネット碁のsaiだとバレてしまうとに気づき困惑します。
念願の一局
アキラはsaiの正体がヒカルだと感づきながらも、国際大会の参加者の前で対局を見せるのはまずいと思い、日を改めて再選を要求します。
再選は次の日曜日となりなりますが、その日はアキラのプロ試験の初日でもあり、プロ試験の初戦よりもsaiとの対局を優先させるアキラに和谷は憤りを感じます。
そして、ついにアキラと佐為の真剣勝負が始まります。
みどころ
saiに関して議論する国際アマチュア囲碁カップの会場、ヒカルのコメントと緒方九段のコメントによる演出が面白いです。
アキラとsaiと対局はお互いの正体を確かめようとする駆け引きになっていて非常にスリリングに描かれています。そして、和谷のアキラに対する苛立ちも、同世代の囲碁業界におけるアキラという存在の特殊性として現れます。
和谷のアキラがプロ試験を蹴ってまでsaiとの対局を優先させた事への憤りは、この先のプロ試験編を観るとよくわかります。