ヒカルの碁 第十一局 「最も卑劣な行為」

あらすじ

三谷の敗北

三谷のズルをやめさせるべく、ヒカルは例の碁会所に行くと、三谷が大人相手に万札かけて勝負してるところに遭遇します。

一方、葉瀬中では筒井が囲碁のズルの簡単さや、対局における信頼関係の重要性など、囲碁について語り、整地のズルは「最も卑劣な行為だ」と語ります。

さて、三谷の相手のおじさんは途中まではへぼかったものの、突然本気を出して様々な手を使い三谷を潰しにかかります。圧倒される三谷も善戦しますが、格上かつ勝負師特有の不正テクニックを使う相手に負けてしまいます。

ズル、そして教育

三谷は有り金を全部出しますが、20円足りず席亭のおじさんに借金しようとすると、負けた相手が実は三谷にズルをやめさせるために呼ばれた刺客であった事が明らかになります。三谷はヒカルから20円借りることを選びその場から消え去ります。

ヒカルと佐為は三谷の自業自得だと思いつつも、三谷を気の毒に思い、大人達に一矢報いようと決意します。

佐為の強さと本因坊秀策

ヒカルは刺客のおじさんに万札かけて勝負を挑み、自分の強さは「本因坊秀策くらいだ」と言います。おじさんは最初から本気で戦い、席亭がヒカルが勝つわけないと野球を見始め数分後、そこにはヒカルが中押しで圧勝した盤面が残され、刺客共々言葉を失います。

この演出は神回としても有名です

みどころ

筒井がアカリに整地について説明することで、囲碁の対局に当たっての心構えや、整地やそのごまかしがう容易だという、囲碁の特殊性が描かれるのが面白いです。お互いの信頼関係によってゲームが成立するという事がはっきり語られます。

囲碁がわからなくても楽しめるアニメですが、順を追って試合の流れやルールが語られるというのはヒカルの碁の特徴の一つです。

さて、勝負師というか刺客のおじさん、なかなか名言が多くて面白いキャラクターです。「勝負は下駄をはくまでわからない!」「勉強させてやるよ大人の碁を。一万円の授業料でな!」などなかなかっこいいですね。

さらっと、碁会所でプロの囲碁界での様子が語られます。若手の中でも緒方九段と倉田四段がトップだという発言がありますが、この何気ない会話の中の倉田さんがだいぶ後に六段として登場します。そしてまた、本因坊秀策が今なお最高の棋士として認知されている事も語られ、モブの会話とはいえかなり重要なやりとりが仕組まれています。

さて、神回と呼ばれるこの回ですが、見せ場となるヒカルと刺客との対局は、席亭がテレビで観戦する野球が描写されるだけです。この演出、かなりカッコいいので、ぜひ本編で観て欲しい名シーンです。

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