ヒカルの碁 第十八局 「アキラ対sai」

あらすじ

待ち望んだ対局

遂にアキラと佐為がインターネットを通じて対局します。先番はアキラです。戦いの序盤から、アキラは相手がヒカルと戦って負けた時よりも強いと悟いと悟り、相手がヒカルではないと予想しますが、戦いの随所にヒカルを思わせる手が見え隠れし混乱します。

緒方九段をはじめ、世界中が対局を見守る中、互角だった形勢は佐為に傾きあっという間に決着が着き、アキラは投了します。

佐為の実力の変化と緒方の分析

戦いが終わり、相手は間違いなくアキラだと佐為は言います。しかし、「アキラは強くなっていたか?」というヒカルの問いには「強くなったのは私の方だ」と答えます。

対局を観戦していた緒方九段は佐為の正体に興味を示します。忙しいプロでもなく、打ち方が荒くミスが出やすい子供でもなく、長い年月をかけて培われた練達さを感じさせる、と分析します。アキラもまた、saiがヒカルなのか、ヒカルではないのかと考え、思い悩みます。

翌日、碁会所でプロ試験初戦とsaiとの対決がブッキングしてたことをアキラは思い出します。すると、碁会所の客が、ヒカルがインターネットカフェにいたのを見たと言い、アキラは目の色を変えて街に出かけます。

アキラの推理と危機一髪のヒカル

そして、ネカフェでヒカルを見つけ駆け寄りますが、画面は囲碁とは関係ない漫画のホームページが表示されてます。店の外で、アキラはsaiが誰なのかネット界隈で大騒ぎになっている、正体はヒカルではないのかと問い詰めますが、ヒカルはなんとかごまかします。

夏の終わり、再び決別

アキラはヒカルとの会話の中で何かを悟り、諦めたかのように納得し、「もう君の前には現れない」と言います。立ち去ろうとするアキラにヒカルは「俺の幻影を追っていると本当の俺に足元を救われるぞ」と言いますが、アキラにあしらわれてしまいます。

アキラからsaiが有名になっていると聞いたヒカルはネット碁から手を引くことに決め、ヒカルの夏休みは幕を閉じます。

みどころ

このアニメのインターネットに関する一連の物語において、離れた人同士が匿名で対局できる、平安時代の佐為がヒカルに取り憑いている、という2点から、時代を超えて神の一手を極める者同士が対局するという流れを思いつく原作者に感激します。

個人的なポイントなんですけど、アキラの家の個人部屋が畳だからか、椅子の下にマットが敷いてあるのに感激しました。こういう点にも凝っているのがこのアニメの素敵な所です。

ネットを通した対局ですが、描写が精神世界?の碁盤で対局しているのが非常に興味深いです。囲碁は打ち手の人間性が見えやすいという話もありますが、アキラ視点の相手の手だけ見える演出がかっこいいです。

対局の後のアキラ、緒方、そして佐為のそれぞれの感想や考えもなかなか面白い場面です。そして翌日のアキラが可愛いですね。ヒカルと出会ってからは常に厳しい表情のアキラが、本来の天然っぷり?を発揮していてなごみます。

後半の見せ場はアキラとヒカルの対峙です。ここで二人は決定的に決別をします。アキラはヒカルを追うことをやめ、ヒカルはアキラを追う立場となる大きな転換点であり、ドラマティックな場面です。

佐為とアキラの対局と言い、アキラとヒカルの対峙と決別と言い、非常に内容の濃い回でした。

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